

ミュシャの最高傑作《スラヴ叙事詩》 ついに来日!(その10)
この作品のメイン・モティーフは、聖母マリアですが、その衣装や多くの装飾パターンはミュシャにとって、とても身近なものだったと指摘されています。そして何よりも聖母マリアの姿は、ミュシャが子供のころ、母に連れられて行った巡礼地で手に入れることができたというマドンナの像そのものであり、そ


ミュシャの最高傑作《スラヴ叙事詩》 ついに来日!(その8)
1963年、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館で大規模なミュシャの回顧展が開催され、そのあとは、ヨーロッパ各地、アメリカ、そして日本でもミュシャの展覧会が開催されてきました。1980年、パリの19世紀美術専門の美術館、オルセー美術館にイジーが自身のコレクションの一部


ミュシャの最高傑作《スラヴ叙事詩》 ついに来日!(その7)
今日は、《スラヴ叙事詩》を描く前のミュシャに焦点を当ててみたいと思います。パリで一夜にして売れっ子デザイナーになった時にも、ミュシャ自身は、スラヴ民族の一員であるということを忘れたことはありませんでした。


ミュシャの最高傑作《スラヴ叙事詩》 ついに来日!(その6)
ポスターのデザインは、女性を中心に置いたまさにミュシャ様式ですが、描かれているのは、民族衣装を身に着けた少女で、ゆったりとしたブラウスに、色とりどりの刺しゅうを施し、裾にレースをつけた美しいスカートをつけ、頭には「トルコ風の布」と呼ばれる赤いスカーフを巻き、鳥の歌声(合唱団の歌声


ミュシャの最高傑作《スラヴ叙事詩》 ついに来日!(その5)
展覧会の人気ぶりからも、おそらくミュシャは、日本でもっとも愛されているヨーロッパの画家のひとりと言えるでしょう。現在まで途切れることなく数年に一度は展覧会が開かれ、毎回たくさんの人が訪れます。こんな画家たちは、ミュシャ以外には、数組を除いてはあまり思いつきません。なぜでしょう?と


チェコの藍染めBSフジ「大使館の食卓」で紹介
チェコの19世紀、藍染めがどのように衣装に取り入れられていたかを示すもので、19世紀の前半に藍染めの衣装がはじめて図版としてあらわされた貴重なものです。写真術が一般的になる前の時代のものですから、写真でなくて版画なのです。チェコの藍染めについては、すでに様々な研究論文が書かれてい